2016年1月27日
お隣様の施工です。昨日は高圧洗浄、そして今日からは屋根の葺替えです。
某有名なハウスメーカーさんが建てた建物です。専用役物などを使っている場合が多いのも特徴ですね。
さっそく解体してみると、おっと、棟板金の中にあるヌキが通常より厚いですね。
これが解体した棟です。大きいヌキに合わせて棟板金も大きいですね。そして端っこの部分にリブ(出っ張り)が付いています。これは重なった部分に入った雨水をこのリブでそれ以上中には入らないようにしていると考えられます。はたまたわざと重なりに隙間を大きくして毛細管現象を食い止めるねらいもあるかもしれません。
しかしこのケラバ役物はコロニアルの下になる部分に折り返しがないため、板金とコロニアルの間に入った雨水が板金からアスファルトフェルトに流れてしまっています。それでもですね、5m近いケラバ役物なのですが、1本物でできているんですよね。さすがハウスメーカーという感じです。
棟違いの部分に差し込む棟板金です。ケラバと一体となるように工夫されています。
そしてそれが入る部分の中にはやはり専用役物が入っています。
こういった部材はさすがだなと思います。
そしてこの部分は3次元的な部分ですので雨漏りしやすい部位と私的にはとらえています。実際、修理の事例も多いですね。
今回、はじめて某ハウスメーカーさんの屋根を解体してみましたが、こういった専用役物を見るとハウスメーカーさんの考え方は職人さんの技量に頼らず施工品質を平準化しようというところに視点があるのかなと思いました。
その結果、何十年も雨漏りもせずにお客様が快適に過ごせるのであればそれはそれでいいことだと思います。
しかし、こういったモノになれてしまった職人さんの技量は低下してしまうのだろうなと感じました。