【雨漏り診断士の視点】改修用ドレンを入れる意味

2020年8月19日

7月は雨で泣かされ、やっと梅雨が明けたと思ったら殺人的な猛暑。おまけに今年は新型コロナの感染が蔓延しているという、言葉だけ聞くと希望もない世の中にいるようですが、それでも雨漏りは待ってくれません。長梅雨の影響なのでしょうか普段より雨漏りのお問合せが増えています。
そんな中、雨漏りの現場を今日も見てきました。

FRP防水から雨漏り

これは室内天井からその上にあるルーフバルコニーを撮影した写真です。FRP防水のドレンが見えます。この付近からFRP防水の下地である合板に雨シミがあることからFRP防水のドレン付近から雨漏りしていると推測されます。

改修用ドレンは入っているが

早速上を確認してみます。すると…改修用ドレンが入っていてウレタン防水が施工されています。お客様曰く、この工事のあと、雨漏りの頻度は減ったがやはり雨漏りが続いているとのこと。
雨漏りしているFRP防水の上に改修用ドレンを入れてウレタン防水を施工している。
これで雨漏りは止まるはず!なのですが止まっていない…
お客様からヒヤリングを続けると、激しい雨のときだけ漏ってくるとのこと。

こういった場合、一番の原因は改修用ドレンの排水ジャバラ部分を適切なところまで入れていない。ということ。実際、ジャバラ部分の長さを確認したところ、外にあるマスまで届いていないことがわかりました。

マスまで届いていないジャバラ部分

欲を言えばマスまではなく、竪樋にジャバラ部分を入れるぐらいの配慮がほしいですね。

ジャバラ部分が短く逆流して雨漏り

この穴に外壁の浮きなどを調べる打検棒などを入れて引っかかる所があればそこがジャバラの終わっているところです。
雨漏りの修理としてはポピュラーな修理方法なのですが、そもそもなぜ改修用ドレンを入れるのか?その意味をわかっていないと意味のない工事となってしまいます。

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