【塗装の不具合】室内塗装での密着不良

2015年6月27日

今日も【塗装の不具合】シリーズです。私たちサンカラーは賃貸物件の退室時に行なうリフォームも請け負っております。そんな中、旧塗膜と現在塗っている塗膜の密着不良の現場によく遭遇します。

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上の写真がその現象ですが、削れて塗膜が剥がれてしまったという現象ではなくはねるようにして白いペンキが剥がれていますよね。こういった場合、前回の塗り替え塗料(写真では白い塗膜)が旧塗膜(ベージュ色の塗膜)に密着していない可能性が高いです。

原因は?ひとつの例としては

①室内では紫外線などによる塗膜の劣化が起こらず、表面劣化が進んでいないので新たに塗装する塗膜の付着が極端に悪くなっている。

ということがあげられます。

こういった場合、やはり基本となるのは、表面のツヤが完全に消えるまで目粗しを行なわなければなりません。そしてしっかりとホコリを除去し、可能ならばシンナーやアルコール等で拭き上げて油分などを除去して塗装すれば写真のような不具合はまず防ぐことが出来ます。

また、稀に化学モップや化学雑巾などで拭いているものでも密着不良の不具合が発生します。

いずれにしてもしっかりと目粗しをして塗装面にホコリや油など不純物がついていない状態まで持っていくことが大事です。

下塗りするときには付着力の高い強溶剤、弱溶剤のエポキシプライマーなどを使用して密着力をあげるという方法もあります。

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これは去年、デッキ、梁、柱などを塗装させていただいた現場ですが、2回目の塗替え、下地の塗料はSOP(合成樹脂調合ペイント)でした。

SOPは酸化重合という化学反応で硬化しますが、それが進行していくと表面が緻密で塗膜硬度が6H程度まで固くなります。その緻密で固い塗膜は室内で紫外線などの影響を受けず、劣化していない状況でしたのでマジックロンなどでは目粗しにならず、サンドペーパーを使用して表面を完全に荒らしてあげるという作業が必要でした。そしてラッカーシンナーで拭き上げてから強溶剤のエポキシ錆止めを塗装してから任意のお色で塗装しました。

室内など紫外線の影響を受けない塗膜は注意が必要です。

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