2015年10月22日
築30年程度の木造住宅、大雨の時だけ廊下天井から雨漏りするという案件です。
天井に雨染みが出てきてしばらくすると廊下の床に落ちるという雨漏り。
さっそくその上を見てみると、銅葺きの下屋です。そしてよく見るとある不具合がわかります。なんでしょう?
緑青色の銅葺き、一部黒くなってますね。
そして軒樋と縦樋がつながっていませんね。これはどういう事かというと
こんな感じで雨水が集中します。この状態で大雨が降るとどうなるか?黒い部分には大屋根の大量の雨水が降り注ぎますね。
銅葺きの下にはアスファルトルーフィング(2次防水)がありますが、そもそも1点に大量の雨水が集中することを想定して葺いていません。
メカニズム的には
大雨→大屋根の雨水が下屋の1点に集中→銅葺きのハゼ部分(つなぎ部分)から雨水が浸入→アスファルトルーフィング(2次防水)の何らかの不具合から廊下天井に雨水浸出
という仮設が成り立ちます。
こうなると、樋を直すだけでは雨漏り修理は完結しません。どんな条件であれアスファルトルーフィング(2次防水)に不具合があるので雨漏りが発生しています。銅葺きを剥がしてアスファルトルーフィング(2次防水)を修理することが必要となってきてしまいます。
ちょっと飛躍することかもしれませんが、もしかしたらこの雨漏りは樋が正常であったら発生していない雨漏りかもしれません。
またある意味、アスファルトルーフィング(2次防水)の不具合を発見してくれたとも言えます。
こんなことを言うと鶏が先か卵が先か?みたいになってしまいますが、まずもって言えることは樋はやっぱり重要ということですね。
ご自宅の樋がどういった雨のさばき方をしているのか?定期的に確認することをおすすめします。